studio COOCAのパッパラパラダイス 2021 - Journal - YUKAKO YAMANAKA - 山中結夏子

YUKAKO YAMANAKA

studio COOCAのパッパラパラダイス 2021

この夏、平塚市美術館で開催中のstudio COOCAの展覧会へ行ってきました。

想像以上に、大胆な構図、緻密な描写、目が覚めるような色使いなど、どれも強いエネルギーを感じるパワフルなアートがたくさん展示されていて、いちデザイナーとして刺激を受けました。

studio COOCA(スタジオクーカ)」は、様々なハンディキャップを持った人が、その人の好きな事・得意な事で活躍する、仕事を得ることを目的に活動されている平塚市内にある福祉施設です。
私自身、数年前にこのスタジオに子どもと一緒に足を運んだことがあり、その当時からこのスタジオの活動にとても興味がありました。
というのも、このスタジオは、「GALLERY COOCA & CAFE」という、彼らの作品を用いたグッズを販売するショップとカフェが併設されていて、地域の人たちにとてもオープンな活動の形を取られてるのが、とても新鮮で魅力を感じたからです。私が足を運んだ日も、カフェの人とお話ししながら制作スタジオにもお邪魔できて、制作風景を拝見したりアーティストの方に子どもをあやしてもらったりと交流することもできました。

ここ数年世の中でもとても議論されている、ジェンダー、国籍、人種、年齢、ハンディキャップなどの多様性社会、共生社会について、これからどうなっていくのだろう?どうなるべきなんだろう?と時々思うことがあります。
この展示会や、今開催されているパラリンピックを始め、今の社会は、ハンディキャップがある人たちのアートやスポーツを分けて見せる・開催する文化があるけれど、これから先の時代は、そこを分けずに、同時に開催したり、ごちゃまぜにする未来になっていくのかなぁ…などと頭によぎった展覧会でした。未来の世代のために、みんなが考え続ける課題な気がしています。

この展覧会は、9/12(日)まで平塚市美術館で開催中です。

studio COOCA展の展示風景